簿記に使用する語句

あ行か行さ行た行な〜は行ま〜わ行

<あ・・お>

預り金

 営業上の諸預り金、預り保証金などの一時的に現金を預った場合の債務をいう。通常、従業員に対しておこなわれることが多いが取引先などに対しての預り金と区別するために従業員預り金勘定として記入することもある。


後入先出金

 後から受け入れた物品から先に払い出すものとみなし払出単価を決定し、これにもとづいて払出価格を算定する方法である。これは買入逆法ともいわれる。販売時に近い原価を収益に対応させることができ、期末棚卸高には古い時点の原価が反映される。また価格上昇期にも下降期にも売上高に見合う払出単価が計算される。


洗替え法

 前期の貸倒引当損の計上が過大であるとみて、これを修正するため、まず貸倒引当金勘定の期末残高を貸倒引当金戻入勘定(収益の勘定)に振り替え、あらためて当期の貸倒引当金を設定する方法をいう。これは振戻し法ともいわれる。


・い・・お>


委託販売

 他人に商品を送付してその販売を委託することを委託販売という。受託者(委託を受けた者)が委託品を販売した日をもって収益を計上する。ただし、売上計算書が販売のつど送付されている場合は、それが到着したときに収益を計上することができる。


一時償還(満期償還)

 社債の償還方法の一つ。社債の償還期に一時に全額を償還(債務を支払い返すこと)する方法。


1年基準

 流動資産(短期間に現金化、費用化される資産)と固定資産(長期間にわたって利用される資産)の区分基準の1つ。貸借対照表日(決算日)の翌日から1年以内に現金化または費用化するどころかの 基準のこと。


移動平均法

 商品を異なる単価で受け入れるつど、受け入れ直前の残高金額と受入金額との合計をその残高数量と受入数量の合計数量で除算して平均単価を算出し、これをつぎの払出単価として払出価格を算出する方法をいう。

                 


印紙税

 契約書、受取書などの証書や預金通帳などに課税される税金である。この税金は原則として印紙を購入し書類などに貼付し消印することで納付したことになる。印紙を購入したときに租税公課勘定、または印紙税勘定に記入する。


・う・・お>


受取手形

 簿記では手形の法的な区別をおこなう必要はなく、約束手形、為替手形を受け取って手形債権が発生したときは受取手形勘定の借方に記入する。反対に、手形代金を入金したり手形を裏書きして取引先に譲渡したり、金融機関で割引をしてもらうなどして手形債権が消滅したときは貸方に記入する。


受取手形記入帳

 補助簿の一つ。手形に関する債権の明細は、受取手形記入帳に記入する。


受取手付金

 売買契約の履行を確実にするために手付金を受け取った場合に内金と区別するために、この勘定を使用する。    


打歩発行(うちぶはっこう)

 社債の発行において、額面金額(株式1株の発行金額)より高い価格での発行をいう。


裏書譲渡

 受取手形を裏書し譲渡すれば手形の譲受人からの償還請求に応じる義務を生じ、同時に手形振出人、または前の裏書人に対して償還請求をおこなう権利が生じる。


裏書手形

 手形を裏書譲渡した場合、これをすぐに受取手形勘定の貸方に記入せず、ひとまず裏書手形勘定として記入しておき、満期日(決算日)にこの勘定と受取手形勘定を相殺して処理する評価勘定である。


受取利息

 金銭の貸借から生じる利息であり、受取利息は収益である。受取利息と支払利息とは性質が異なるため損益計算書上で相殺表示することが禁止されている。


売上

 商品売買業のおもな経営活動の1つである。仕入先より買い入れておいた商品を、得意先に売り渡すことである。売上勘定の貸方には売上高を、借方には売り上げの際に値引きをしたときは売上値引高を、売り渡した商品に品違いや汚損などがあり返品されるなど商品の戻りがあったときは売上戻り高を記入する。

 売上勘定の貸方合計金額は一定期間の売上高の総額(総売上高)を示しており、これから借方合計金額(売上値引高、売上戻り高)を差し引いた貸方の残高が、正味の売上高(純売上高)をあらわす。


売上計算書

 仕切精算書のこと。仕切計算書にて説明。


売上原価

 売り渡した商品または製品の原価で販売された期間の費用として売上高から控除される。商品売買業では、通常、売上原価は仕入勘定で計算する。しかし、売上原価勘定を用いる方法によれば仕入勘定の借方残高の内容は、決算整理前と決算整理後とでは異なる。つまり、決算整理前の残高は純仕入高を示し決算整理後の残高は売上原価を示すことになる。そこで仕入勘定では純仕入高のみを求め、仕入勘定とは別に、あらたに売上原価勘定を設けてこの勘定で売上原価を計算する方法もある。

商品売買業の場合

 売上原価=(期首商品棚卸高+当期純仕入高)−期末商品棚卸高

製造業の場合

 売上原価=(期首製品棚卸高+当期製品製造原価)−期末製品棚卸高


売上総利益(損失)

 純売上高と売上原価の差額のこと。

  純売上高 − 売上原価 = 売上総利益(損失)


売上帳

 商品の売り上げに関する取引先・品名・数量・単価・金額・代金決済の方法などの詳細な記録をおこなうための補助簿を売上帳という。


売上伝票

 売上伝票はすべていったん掛取引として処理する。したがって掛以外の場合は、まず掛取引として処理し、すぐにその掛代金を現金、小切手、手形などで受け取ったように処理する。


売上値引

 売上の際に値引きしたときは、この勘定を使用する。


売上戻り

 売り渡した商品に品違いや汚損などがあり返品があったときは、この勘定を使用する。


売上割引

 売掛金を回収期日前に受け取ったとき、その日から期日までの利息に相当する金額を控除する場合がある。この控除額を売上割引という。


売掛金

 商品や製品の代金を後日受け取る約束で売り渡すこと。この場合の代金請求権をいう。このほか、営業取引によって生じた売上収益の未収額をふくむ。また、売掛金は受取手形と同様に、貸し倒れの危険があるので、その評価は貸倒引当金を差し引いた金額による。貸倒引当金設定の会計処理および貸借対照表の記載も、受取手形に準じておこなう。


売掛金元帳

 得意先ごとに人名勘定の口座を設け、売掛金の増加・減少の明細を記入する帳簿。得意先元帳ともいう。


・え・お>


営業外収益

 企業の主たる営業活動以外の活動によって得られる収益である。受取利息・有価証券利息・受取配当金・有価証券売却益・仕入割引・雑益などがある。


営業外損益

 企業の営業活動以外の経営活動から生じる収益・費用をいう。


営業外費用

 企業の主たる営業活動以外の活動によって生じる費用である。支払利息・割引料・社債利息・社債発行差金償却・売上割引・社債発行費償却・創立費償却・開業費償却・新株発行費償却・有価証券売却損・有価証券評価損・雑損などがある。


営業権

 営業権は、法律上認められた権利でなく、他企業の買収、合併にあたって受け入れた純資産よりも多額の対価を支払ったり、株式を発行して交付したとき、その差額を資産として計上したもので、有償で譲り受け、または合併によって取得した場合に限り資産に計上することができる。企業の超過収益力を示すものである。商法では、取得5年以内に、毎決算期において均等額以上の償却をするよう定めている。

 営業権も、営業権の代価から減価償却額を控除した残高を期末評価損とする。

 

 営業権の代価の求め方

 営業権の代価の求め方にはいろいろあるが、一般的な方法としては、買収される企業または合併される企業の平均利益年額を他の同種企業の平均利益率で還元(逆算)して収益還元評価額を求め、これを企業全体の評価額とし、これからその企業の純資産額を控除して営業権を求める。

その企業の平均利益年額÷平均利益率=収益還元評価損(買収代金のこと)

収益還元評価額−その企業の純資産額=営業権の代価


営業収益

 企業の営業活動によって生じる収益をいう。その主なものは、売り上げである。


営業循環基準

 流動資産(短期間に現金化、費用化される資産)と固定資産(長期間にわたって利用される資産)の区分基準の1つ。営業活動の過程にあるかどうかの基準のこと。


営業損益

 営業活動によって生じる収益・費用をいう。


営業費

 営業活動に関連して発生する費用には、給料・広告料・支払家賃・消耗品費・保険料などいろいろなものがあり、これらは、営業活動に直接関係して発生する費用であるから、まとめて営業費と呼ぶ。営業費は、販売費と一般管理費とに大別される。


営業費内訳帳

 営業費が発生した場合、営業に関する個別の勘定を設け記入する方法は、営業に関する各勘定が多くなると勘定口座が増えて記帳に手数がかかり不便となる。そこで総勘定元帳には営業費勘定だけを設けて、営業費の発生額を勘定に記入し、内訳を補助簿を設けて記入する。その補助簿を営業費内訳帳という。


営業費用

 企業の営業活動によって生じる費用をいう。売上原価や販売費および一般管理費がある。


英米式決算法

 仕訳帳をとおさないで、直接に総勘定元帳の各勘定に、次期繰越および前期繰越の記入をおこなう方法をいう。


営利簿記

 個人商店や株式会社などのように、利益をあげることを目的としている企業で用いられている簿記をいう。